ウサギの歯

 

ウサギは上下左右合わせて6本の切歯(前歯)と22本の臼歯(奥歯)を持っています。これら全ての歯は、生涯伸び続ける常生歯と呼ばれる種類の歯です。1ヶ月で約1㎝も伸びていきます。

 

伸びるための栄養を供給しやすいように、歯の根の部分は解放されています。そのため、他の動物と比べてしっかりと固定されていないので歯のトラブルがとても多い生物です。

 

牧草を食べるときは、臼歯を水平方向にすり合わせます。

 

上下がしっかり合わさる事で一定の長さが保たれるようになっています。

 

噛み合わせのバランスが悪いと歯の一部が伸びて、口腔内を傷付けてしまう場合があります。

 

また、固いペレットなどを食べると、上下の方向に負荷がかかり、歯根部のトラブルや不正咬合などの病気が発生しやすくなります。

 

 ウサギの歯の病気に関しては食事管理がとても重要だと言われています。

牧草をあまり食べない場合には、種類を変えてみたり、ペレットの量を減らしたりと工夫が必要です。

 

 


食事量の目安

 体重の1.5%以上牧草    (1番刈りの固いもの)

 体重の1.5%以下ペレット  (手で砕けるぐらいに柔らかいもの)


症状がなくても、噛み合わせが不整になっていたり、臼歯の変化がでている場合もあります。口腔内のチェックは簡単にする事ができます。

1〜2ヶ月ごとのチェックをおすすめします。

ウサギの投薬法

お薬は液体で処方される事が多いですが、粉薬の場合も水などに溶いて液体にしてから投薬します。投薬は、仰向けで行う方法と座ったままの姿勢で行う方法があります。


どちらの場合も切歯と臼歯の間の隙間にスポイトなどを入れて飲ませます。


暴れる場合にはタオルなどでくるんで保定をします。

くれぐれも高い場所などで落下の事故が無いように気をつけてください。


普段から抱っこに慣れさせたり、仰向けの姿勢にしてみたりする事はとても大事なのです。

ウサギの避妊手術

ウサギは優れた繁殖能力を持った生き物です。自然の状態では年に5〜6回の妊娠を繰り返します。しかし妊娠の機会の無い家庭のウサギちゃんの場合は高確率で子宮や卵巣の病気になってしまう恐れがあります。

一説では5歳以上の雌の約80%で子宮の病気が発生すると言われています。

 

当院では1歳くらいまでに避妊手術をおすすめしています。1歳を超えてしまっても元気なうちに手術で予防する事は大切な事です。

 

麻酔に不安がある方も一度ご相談ください。

ウサギの尿石症

このウサギちゃんは元気・食欲不振を主訴に来院されました。

レントゲンを撮影したところ膀胱内に多量の尿砂が認められました。(右下の白い部分)

普段のおしっこでも見る事のある白くドロドロした物が膀胱内に詰まった状態です。

 

ウサギちゃんは元々、食べたカルシウムを尿と一緒に排出します。そのため、尿石症がとても起こりやすいと言われています。

また食事や体質だけでなく、膀胱内の細菌感染の影響を受ける事も多くあります。

 

 

このフードは、原材料としてアルファルファが使用されています。一般的にアルファルファはカルシウム含有量が多く、尿石症には不適とされていますが、他の成分を調節する事でカルシウム含有量を少なくしています。

また、他のフードと比較して、尿中のカルシウム排泄量を低くする働きがあります。

 

アルファルファを使用しているため、嗜好性もとても良く、病気で食欲が落ち気味の子でも食べやすくなっています。

 

症状の有無に関わらず、使用することができるフードですので、気になる方は一度ご相談ください。

 

※尿石症の管理のポイントはペレットの量は最低限とし、牧草(チモシー)を主体とする事です。また、飲水量を増やす工夫も必要です。